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不法原因給付

不法原因給付とは

不法原因給付とは、不法な原因に基づいてなされた給付のこと。

民法で708条で以下のように定められている。

(不法原因給付)

第708条

 不法な原因のために給付をした者は、その給付したものの返還を請求することができない。ただし、不法な原因が受益者についてのみ存したときは、この限りでない。

尚、ここにいう不法とは、単に法規違反というだけでは足りず、公序良俗違反ないし醜悪不正な動機をいい、態様が倫理感覚に反していることが求められる。

公序良俗違反とは


民法第90条に「公の秩序又は善良の風俗に反する事項を目的とする法律行為は、無効とする」と定められている

不法原因給付と闇金

闇金業者は、出資法の上限金利を超えた暴利で貸し付けを行っている。

例えば、10日で3割という利息をとっている闇金業者の金利は年率1095%となり、出資法第5条2項に違反し、刑罰に処せられる犯罪行為である。

闇金のこのような貸付行為は、出資法に違反した犯罪行為であるため、公序良俗(民法第90条)に違反し無効である。

よって、闇金から受け取ったお金は、不法原因給付にあたるから、返還する必要はない。

闇金の押し貸し

闇金に、個人情報のひとつである【銀行口座情報】を伝えてしまった場合、闇金が一方的にお金を振り込んでくることがある。

いわゆる「押し貸し」である。

押し貸しは、法律的には、金銭消費貸借は成立していない。

違法な目的で振り込みされたお金であるため、不法原因給付に該当すると考えられる。

従って、押し貸しされたお金は、法的には返還する必要はない。

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