闇金の取り立てが家族を巻き込む仕組み
闇金の取り立てに苦しめられている方が増加しています。
闇金業者と気づかずに借金してしまう方も少なくありませんが、最近では、闇金業者とわかっていてもお金を借りてしまう方がいるためです。
その一因となっているのがソフト闇金の存在です。
ソフト闇金は、『来店不要』という手軽さもあり、利用者が増えているようです。
ソフト闇金は、独自のホームページを持っており、そこには、はっきりと「ソフト闇金」である旨が明記されています。
ソフト闇金のホームページは、丁寧な文言と明るいイメージで作成されており、一瞬、闇金業者のホームページであることを忘れてしまいそうなものもあります。
丁寧で親切な印象だけを信じて借り入れすると、あとで痛い目に遭ってしまいます。
借り入れするときには、闇金は会社に直接電話を掛けて来て在籍確認を取ることはもちろん、それができない場合でも、給料明細書や給料が振り込みされている通帳の写しを提出させるなど、情報収集は欠かしません。
主婦の方なら、夫の勤める会社へ在籍確認をされたり、子供の通う学校名を聞き取られることもあります。
また、現在会社に勤めていない方の場合には、家族、親戚、友人の情報、連絡先を収集されたりします。
ソフト闇金は丁寧で物腰の柔らかい対応を売りにしていたり、自身で「優良ソフト闇金」とPRしてはいますが、10日で3割(年利1095%)、7日で2割(年利1042%)という高金利が設定されており、出資法違反の違法業者であることに間違いありません。
ソフト闇金とはいえ闇金業者ですから、約束した返済日に入金を怠った途端、徹底的に電話攻勢をかけて取り立てを行う業者もいます。
また、デリバリーの注文を送りつけてくるなど、悪質な嫌がらせを行う業者もいます。
借り入れるときはソフトな対応でも、強硬な取り立てに遭うこともありますから、安易な気持ちで高金利の業者から借り入れすることは大変危険です。
ソフト闇金に注意!在籍確認なしは本当?安易に利用してはいけない理由
闇金の取り立てに家族の情報が利用されている
闇金の取り立てには、借入時に闇金業者に伝えてしまった個人情報の他にも、会社や家族の情報が利用されることも多く、取り立てや嫌がらせは広範囲にわたることも少なくありません。
闇金に取得される個人情報
- 本人の住所・電話番号
- 本人のメールアドレス
- 本人の勤務先(在籍確認されます)
- 主婦の場合は配偶者の勤務先(在籍確認されます)
- 勤続年数
- 年収
- 運転免許証の画像送信
- 健康保険証の画像送信
- 身分証明書の画像送信
- lineのID
- 実家の住所
- 兄弟姉妹の連絡先
- 親戚の情報及び連絡先
- 友人の情報及び連絡先
- 子供が通学している学校名
- ご近所のお名前
万が一、本人と連絡が取れなくなったときのため、あらゆる情報が取得されることがわかります。
返済が遅れた場合には、これらの個人情報を駆使して、闇金は取り立てを行ってきます。
本人だけでなく、実家や兄弟姉妹、親戚の連絡先を教えてしまうと、脅迫まがいの取り立ては、これらの人々にも向けられることになります。
兄弟姉妹や親戚、友人、子供の学校名、ご近所の情報など、常識の範囲を超えるこれらの個人情報を聞き取ろうとする業者とは取引を中止し、融資を受けないようにしましょう。
闇金の取り立て手口の例
闇金業者の取り立て手口は、さまざまな形態が報告されています。
主なものを以下に挙げてみます。
- 昼夜を問わず自宅に取り立てにくる
- 脅迫まがいの電話を繰り返しかけてくる
- 毎日同じ時間に電話を掛けてきて精神的に追い詰める
- 会社に取り立ての電話をかけてくる
- 実家や兄弟姉妹、親戚にまで脅迫まがいの督促電話をかける
- 子供の通う学校あてに取り立ての電話をかける
- 無関係のご近所宅へ取り立ての電話をかける
- お悔やみ電報などを送りつけてくる
- 自宅周辺に「金返せ」と書いた貼り紙をする
- 「南無阿弥陀仏」などと書いたファクシミリを送ってくる
- デリバリー注文を送りつける
闇金の取り立ての影響
闇金の悪質な取り立て行為によって、精神的に追い詰められる方も少なくありません。
闇金が、本人宛だけでなく、会社、実家、兄弟姉妹、親戚、子供の学校、近所の方など、本人とは無関係の周辺にまで取り立てを行うのは、本人を精神的に追い詰めることができると考えているためです。
闇金の取り立てが、会社やご近所といった周辺にまで及んでしまうと、退職に追い込まれたり、人間関係が壊れてしまったりといった影響がでてしまい、日常生活への支障に苦しめられることになります。
と考えて不本意でも闇金に支払いをしてしまうと、
「脅せば取れる」
と思われ、いつまでも闇金の取り立てが続いてしまいます。
特に、主婦の方は、「旦那にバラす」と脅されたり、子供に危害が及ぶことを恐れて闇金に支払いを続けてしまい、闇金との関係が断ち切れない方も多いので注意が必要です。
闇金の取り立て手口への対処法
闇金の取り立てへの対応策は、お金を借りようとするそのときから始めることができます。
自衛のためにも、違法業者ではないかどうか、まず確認しておくことが大切です。
闇金業者から借り入れしないことに越したことはありません。
業者からお金を借り入れようするときには、
- 貸金業の登録をしている業者であるか
- 出資法違反の高金利ではないか
を事前にチェックして、危険回避のためにも、該当する業者は利用しないようにしましょう。
闇金業者とは思わずに借り入れしてしまい、闇金の強引な取り立てに苦しんでおられるなら、
今後一切、
- 闇金には支払いしない
- 闇金の電話には出ない
ようにして下さい。
携帯電話なら着信拒否機能等を利用し、自宅の固定電話に掛かってくるようなら、可能であればナンバーディスプレイ機能で、非通知や覚えのない番号からの電話には出ないようにする対策を取って下さい。
闇金の取り立てが家族にまで及んだら
本人との連絡がつかなくなると、闇金は、会社や家族、親戚等に取り立ての電話をかけてきます。
その場合には、事情を説明し、会社や家族に協力をお願いするしかありません。
可能であれば、闇金からの電話を着信拒否設定にしてもらうようお願いしましょう。
それでも会社や家族、親戚宛てに取り立ての電話がかかって来る場合は、まず、自分に取り次がないようお願いしておくようにしましょう。
という曖昧な返答をすると、再度、闇金から電話が掛かってくることになってしまいます。
「こちら(わたし)には関係ありません」ときっぱり断ってもらい、すぐに電話を切るようにお願いしましょう。
闇金を相手にいつまでも受話器を持っている必要はありません。
また、闇金は会社に対して、
と要求してくることもありますが、「警察に通報します」とキッパリ対応してもらうのがよいでしょう。
しかし、会社や家族、親戚の方に対して闇金対応をお願いすることは、ただ単に迷惑を掛けるというだけでなく、精神的な苦痛を与えたり、負担をかけてしまうことにもなってしまいます。
会社や家族にこれ以上の迷惑と心配を掛けないようにするためにも、この問題をいつまでも放置せず、闇金問題に注力した弁護士等へ闇金相談するようにしましょう。
闇金の取り立てがエスカレートしていくことも考えられますので、自分一人で闇金に対応しようとするのは危険です。
闇金業者は出資法違反の高金利でお金を貸し付けるという違法行為を行っているため、弁護士等が介入したことがわかると、闇金の取り立てはおさまることがほとんどです。
ためらうことなく、闇金問題に経験豊富な弁護士等へ相談しましょう。
また、総量規制の適用になったり、ブラックリストに載ったりと、正規の貸金業者からお金を借りづらい状況にいる方は、闇金のターゲットにされてしまいます。
闇金とかかわるキッカケとなった根本原因である多重債務の問題も、弁護士等に相談して解決しておくべきでしょう。
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